症状が重度の場合は手術を行うことも
内リンパ液を摘出、内耳の機能を無くす手術を行う
メニエール病のほとんどは、小脳を活性化させる訓練や生活の見直し、薬による治療により、症状も落ち着きます。しかし、重症なメニエール病の場合もあります。症状としては日常生活に大きな影響をおよぼすような激しいめまいや、発作的にめまいが起こります。そこで最終手段として手術を行うこともあります。
メニエール病の手術は
内リンパ嚢を切開して内耳全体にたまった内リンパ液を取り除く「内リンパ嚢開放術」
脳を包む硬膜を切開し、めまいを伝達している前庭神経を切断する「前庭神経切断術」
内リンパ水腫が起きている三半規管や耳石器を壊してしまう「迷路破壊術」
などがあります。
ただし、手術をしても再発してしまうことがあります。また、症状の度合いや手術によっては、聞こえが悪くなってしまうこともあります。そのため、医師としっかりと話し合い、しっかりと納得したうえで手術を受けるようにしましょう。
片側の耳が突然聞こえなくなる「めまいを伴う突発性難聴」
片側の耳が突然聞こえなくなる病気です。グルグルと周りが回っているような回転性のめまいが起こります、長くは続かず、繰り返し起こったりもありません。
メニエール病と大きく違ってくるのは、めまい発作は1回だけで、これがくり返し起こらない点です。難聴や耳触りはめまい感が良くなっても起こります。難聴の度合いは、耳が詰まった感じや、耳が全く聞こえないなどと個人差があります。
原因とされるのが、血流障害やウイルス感染などとされていますが、正確にはわかっていません。
突発性難聴は、発作が起きてから遅くても1〜2週間以内に治療をうけることが大切です。冷静を保つのと同時に、ステロイド剤や血管拡張剤などによる薬物療法も行っていきます。
激しい回転性のめまいが起きる「前庭神経炎」
脳につながっている前庭神経に炎症が起こってめまいがおきる中高年に多い病気です。
症状としては自分や周囲がグルグルと回る激しい回転性のめまいが数日間にわたり、断続的に続きます。